「タンポポの花のつくり」の中学生向け解説ページです。
「タンポポの花のつくり」は中学1年生の生物で学習します。
- タンポポの花のつくり
- タンポポの1つの花とは?
- めしべ、おしべ、花弁(はなびら)などの数は?
- タンポポの花はなぜ合弁花なの?
これらを知りたい人はこのページを読めばバッチリだよ!
タンポポの花?そんなの知ってるよ!
ほんとに?タンポポの花の花弁(花びらのこと)は5枚だけど、それはわかってる?
え、100枚くらいありそう・・・
普通そう思うよね。
くり返すけど、タンポポの花弁は5枚だよ。このページでしっかりと学習していこう!
先生お願いします!
では、タンポポの花の学習スタート!
(目次から好きなところに飛べるよ)
タンポポの花のつくり
タンポポの1つの花とは
タンポポの花は、中学1年生で学習する花の中では複雑なつくりをしているんだ。
何が難しいかというと、
下の写真のタンポポ、これは1つの花では無いんだ!
これ、1つの花じゃないの?
違うんだ!これは、タンポポの1つの花が、100個くらい集まってできているんだよ。
人間で言うと、1つの「町」のようなものなんだね。
じゃあ、タンポポの1つの花はどれなの?
よし、タンポポの1つの花を探すために、
タンポポを分解してみるね。(みんなもやってみよう!)
タンポポの真ん中をちぎって広げてみよう。
広げたら、中身を手やピンセットでつまんで取り出してみよう!
こんなのが、たくさん取れるよ!
これは何?
これがタンポポの1つの花たちなんだ!
え?これが?
そう。これがタンポポの1つの花なんだよ。
(タンポポの花の分解の様子の動画は下)
これがたくさん集まって下の写真のようになっているんだね。
他の植物と比べると、下のような感じなんだよ。
花の名前 | タンポポ | アブラナ | サクラ |
---|---|---|---|
花の集まり | |||
1つの花 |
くり返しだけど、
この写真はタンポポの1つの花が集まった「町」のようなものなんだね。
知らなかった・・・。
普通はそうだよね。
こんなイラストも多いしね。
本当はこのイラストのイメージは間違いなんだね。
正しいイラストは、下のような感じだね。
かわいい・・・のか?
タンポポの1つの花のつくり
では、タンポポの1つの花のつくりを詳しく見ていこう。
タンポポの1つの花は
- めしべ
- おしべ
- 花弁(花びらのこと)
- がく
の4つからできているよ!
めしべ
めしべはこの部分だよ。
タンポポのめしべは1本だよ。
(どの種類の花もめしべは1本だね。)
タンポポのめしべは、先が2つに分かれているね。
このめしべの先端を柱頭というよ!
そして、柱頭に花粉がつくことを「受粉」というんだ。
受粉すると、種子(種のこと)ができるんだよ!
柱頭に花粉がついているね。
最後にこの部分。この部分もめしべの一部なんだけど、ここを「子房」というよ。
この子房の中に「胚珠」という種子(種のこと)の元が入っているんだよ。
これがタンポポのめしべのつくり。
「柱頭」「胚珠」「子房」
は必ず覚えておこう!
大変だけどがんばって★
おしべ
つぎに「おしべ」だね。
タンポポのおしべはこの部分。
少しわかりにくいね。
タンポポのおしべの数は5本だよ。
めしべを囲むようになっているね。
おしべは花粉をつくるはたらきがあるんだよ。
花弁(花びら)
注意
中学理科では「花びら」のことを「花弁」というよ!
次はタンポポの花弁だね。
花弁はこの部分。
簡単だね。
いや、注意してほしいことがあるんだ。
タンポポの花弁、何枚に見える?
1枚でしょ?
いや、タンポポの花弁は5枚なんだ。
5枚がくっついて1枚に見えるから注意してね!
このように花弁がくっついている花を「合弁花」というんだよ。
ツツジやアサガオが有名な合弁花だね!
タンポポが合弁花というのは、よくテストにでるから、必ず覚えておいてね!
がく
最後は「がく」だね。
普通「がく」は、花弁や花全体を支える役割をしているんだ。
アブラナやサクラのがく↓
タンポポの「がく」は少し変わっていて、下のようになっているよ。
これが「がく」?
変わっているね。
うん。実は、この部分が、綿毛の頭に成長するんだよ!
え、そうなの?
うん。タンポポの「がく」は面白いはたらきをするね。
おまけで、タンポポが綿毛に成長する様子の動画ものせておくね!
タンポポって、面白い!
タンポポの花の受粉後の様子
ではタンポポの花が、受粉前と後で、どのように変化するのか見てみよう。
受粉前
受粉後
受粉って何だっけ?
めしべの柱頭に花粉がつくことだね。
受粉すると、大きく次の2つが成長するよ。
① めしべの子房が果実になる。
下の写真のめしべの子房が
下の写真の「果実」に変化するよ。
え?果実って、カキやミカンのやつじゃないの?
もちろんこれらも「果実」だよ。リンゴやミカンの果実は美味しいね。
だけど、タンポポの果実はコレなんだ。
すべての植物の果実が美味しいとは限らないんだよ。
植物は歩けないため、なかまを広い範囲につくろうと、さまざまな工夫をしています。
美味しい果実をつくる植物は、鳥などに食べてもらってフンに種を混ぜ、広い範囲になかまを増やします。
タンポポは種を風で飛ばします。つまり鳥に食べてもらう必要はなく、果実をわざと美味しくしていないのです。
先生、これって種子(種)じゃなくて、果実なの?
うん。これは果実。
正確には、この「果実」の中に「種子」が入っているよ。
(種子とは種のことだね)
中学生は正しく覚えておこうね。
② めしべの「がく」が綿毛になる。
さっきも説明したけれど、めしべの「がく」が成長して綿毛になるよ。
しっかりと確認しておいてね!
タンポポの分類
中学1年生は、植物の最後に学習するところだから、
まだ授業で習っていない人は、無理に覚えないでいいよ!
もちろん授業で習った人や、2.3年生はしっかりと確認してね!
①まずタンポポは「種子植物」に分類されるよ!
「種子植物」とは種子で仲間を増やす植物のことだね。
タンポポは種子をつくっていたね。
②次にタンポポは「被子植物」に分類されるんだ。
「被子植物」とは胚珠が子房につつまれている植物のことだね。
タンポポの胚珠は子房につつまれているんだったね。
③次にタンポポは「双子葉類」に分類されるよ。
「双子葉類」は子葉が2枚の植物のことだね。
タンポポは子葉が2枚なんだね。
④最後にタンポポは「合弁花類」に分類されるよ。
「合弁花類」は花弁がくっついている植物のことだね。
タンポポの花弁は5枚がくっついていたね。
この分類表も、しっかりと覚えておこうね!
これでタンポポの花のつくりの解説を終わるよ。
またいつでも見に来てね!
ではみんな、またねー。
終わりに
「タンポポの花の観察をしたい」
という質問が多いのですが、
「ルーペ」(実験用の虫眼鏡)
で観察できますよ!
もっとしっかりと観察したければ、「SWIFT」のSW150生物顕微鏡がおすすめです。
中学校の顕微鏡と同じ使い方。倍率で観察ができます。
これでタンポポの観察の話を終わります。
他の解説ページは下から!
⑤タンポポの花のつくりはここから←今ここ
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またねー
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