硫化鉄(FeS)の中学生向け解説ページです。
「硫化鉄」は中学2年生の化学で学習します。
- 硫化鉄の色
- 硫化鉄の化学式
- 硫化鉄のモデル
- 硫化鉄の化合
- 硫化鉄の化合の化学反応式
を学習したい人は
このページを読めばバッチリだよ!
最新の学習指導要領では「化合」という言葉は使わずに「物質が結びつく化学変化」という言葉を使います。
急いでいる人のために、
硫化鉄の化学式と色、鉄と硫黄の化合の化学反応式をのせておくね!
硫化鉄の化学式
FeS
硫化鉄の色
黒色

鉄と硫黄の化合の化学反応式は
Fe + S → FeS
だよ!
自己紹介
「さわにい」といいます。元中学理科の教員。
現在は毎月30万人が利用する理科サイトの運営者です。
登録者9万の教育YouTuberでもあります。
さわにいと理科の成績を上げる塾「さわにい理科塾」やってます!
それでは硫化鉄の学習スタート!
(動画で学習したい人は↓)
硫化鉄の化学式とモデル
硫化鉄の化学式
硫化鉄の化学式は
FeS(エフイーエス)だよ!

本当は硫化鉄には、いくつか種類があるんだけど、
中学生は「FeS」を覚えておけば大丈夫だよ!
(様々な種類の硫化鉄を知りたければWikipedia)
硫化鉄(FeS)はつまり、
鉄(Fe)の原子が1つ
硫黄(いおう)(S)の原子が1つ
がくっついてできた化合物
なんだね!
硫化鉄のモデル
では、硫化鉄(FeS)をモデルで表してみよう。

モデルって何だっけ?
目に見えないくらい小さい原子を、分かりやすく書いた絵を「モデル」というんだよ。
硫化鉄のモデルは下のようになるよ!


「Fe」が鉄。「S」が硫黄の原子だね!



なるほど。鉄原子が1つ。硫黄原子が1つでFeSだね!
そういうこと!
1つだけ注意点だよ。
硫化鉄は「分子」ではないから注意してね!



そっか。塊(かたまり)になっている物質は「分子」とは言わないんだよね!
そうそう!
硫化鉄は本当は、
鉄、硫黄、鉄、硫黄・・・
鉄、硫黄、鉄、硫黄・・・
鉄、硫黄、鉄、硫黄・・・
と何億、何兆個もくっついて、かたまりになっているんだ。
イメージ図↓



「鉄、硫黄…」がたくさんあって、数えられない!!そんな場合は、下の赤丸の部分だけを読み取ればいいんだよね!
そう。この赤丸の部分だけを代表して
「FeS」と呼んでいるんだ。
だけどさっき言ったとおり、
「硫化鉄はかたまりなので分子ではない」
から、そこだけは注意してね!



おーけー!
もし、「原子」や「分子」などが苦手な人は、下のボタンを押してね。バッチリわかるようになるよ☆
鉄と硫黄の化合
次は鉄と硫黄の化合についてだよ!
中学生で硫化鉄は、この実験くらいしか出ないから、しっかりと覚えておこうね!
鉄と硫黄の化合の実験
まずは実験についてだよ。
鉄粉を準備します。(7.0g)
鉄は銀白色の固体だよ!


次に硫黄を準備します。(4.0g)
硫黄は黄色の固体だよ。


次に鉄粉を硫黄を混ぜ合わせるよ。


かき混ぜて


取り出して


こんな感じだね。
これを鉄と硫黄の混合物
と言うよ!



混合物?
うん。「鉄と硫黄を混ぜたもの」ということだね。
これは、鉄と硫黄を混ぜただけだから、
磁石を近づけると磁石につくよ!



鉄が磁石についているんだね!
うん。そういうこと!


鉄の成分が磁石につくんだね!
また、この
鉄と硫黄の混合物にうすい塩酸を加えると、水素が発生するよ!
中学1年生で、うすい塩酸+鉄(亜鉛)で水素が発生するのを学習したね。
だから、鉄と硫黄の混合物にうすい塩酸を加えると、鉄と塩酸が反応して、水素が発生するんだね。



なるほど。了解です。
では、この混合物を加熱して、鉄と硫黄を化合させてみよう!(アルミに巻いて加熱しているよ。)
鉄と硫黄が化合し、硫化鉄になるよ!
動画で見てみよう。



おお!かっこいい!
鉄 + 硫黄 → 硫化鉄
という化合の反応をしたんだね!
この実験のポイントは、加熱をやめてても、反応で出る熱により、反応が続くよ!
テストによく出るから覚えておこうね!
さて、これで
黒色の硫化鉄(FeS)ができたよ!
この硫化鉄は、磁石にはつかないよ!





硫化鉄は鉄ではないから、磁石につかないんだね。
うん。
そして、この硫化鉄にうすい塩酸を加えると、
硫化水素
が発生するよ!



あ、あの玉子が腐った臭いのやつ?
そう。腐卵臭と言うよ。
硫化水素は有毒で、臭いもキツイから、実験を行う時は必ず換気をしようね!
これが鉄と硫黄の化合の実験だよ。
一度まとめておこう!
鉄と硫黄の混合物 (加熱前) | 鉄と硫黄の化合物 (加熱後) | |
---|---|---|
化学式 | Fe + S | FeS |
磁石につくか | つく | つかない |
うすい塩酸を加える | 水素が発生 (無臭) | 硫化水素が発生 (腐卵臭) |
この表はとても大切!必ず覚えよう!
次は、化学反応式についてだよ!
鉄と硫黄の化合の化学反応式
鉄と硫黄の化合の化学反応式をのせておくね。
鉄と硫黄の化合の化学反応式は下のとおりだよ!
Fe + S → FeS



先生、式の書き方はどうだっけ?
では、1から解説するね。
まず、日本語で化学反応式を書いてみよう!
① 鉄 + 硫黄 → 硫化鉄
(慣れたら省略していいよ。)
次に、①の日本語を化学式にそれぞれ変えるよ。
② Fe + S → FeS
だね。
- 鉄の化学式はFe
- 硫黄の化学式はS
- 硫化鉄の化学式はFeS
これは暗記しておかなければいけないよ!
③ 矢印の左と右で、原子の個数を確認しよう!
Fe + S → FeS
矢印の左
鉄1つ 硫黄1つ
矢印の右
鉄1つ 硫黄1つ
となるから、左右の原子の個数が合っているね!
だから、
Fe + S → FeS
この化学反応式でOKだね!
(個数が合っていない場合は係数をつけて、原子の個数を合わせなければいけないね!)
最後にもう一度確認。
鉄と硫黄の化合の化学反応式
Fe + S → FeS
必ず書けるようになろうね☆
これで硫化鉄の解説は全て終わりだよ。
硫化鉄はここで説明した実験をしっかりと覚えておこうね!



それじゃあみんな、またねー☆
化学反応式が苦手な人は、下のボタンから学習してみてね!
硫化銅は「純粋な物質」であり、「化合物」。
間違いやすい人は下のボタンから学習してみてね!
他の中学2年実験解説は下のリンクを使ってね!
実験動画つきでしっかり学習できるよ!



またねー
コメント
コメント一覧 (12件)
いいっすね
ありがとうございます!
いつでもご利用くださいませっ!
2つ気になるところがあったのでコメントさせていただきます。
「まず、日本語で化学反応式を書いてみよう!
① 鉄 + 硫黄 → 硫化銅
(慣れたら省略していいよ。)」
この部分、硫化銅ではなくて硫化鉄ではないのですか?
もう1つは
「次に、①の日本語を化学式にそれぞれ変えるよ。
② Fe → S + CuS」
この部分も
「FeS → Fe + S」
ではないのでしょうか?
もし私の方が間違えていたらすみません。お役に立てると嬉しいです。
このサイト、とても分かりやすくて気に入っています。これからもよろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
ご指摘の通り、サイトに誤りがありました。
修正させていただきました。
より良いサイトづくりを目指し、今後も努力してまいります。
るんるんさんも素敵な学生生活をお過ごし下さい。
黒色の硫化鉄(FeO)ができたよ!
Fe → S + FeS
直してください
ご指摘ありがとうございます。
訂正させていただきます。
今後もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
いいね ☆彡 天才
ありがとうございます!
いつでもご利用くださいね!
鉄と 硫黄の化合の化学反応式
のモデル以外の全部の化学反応式がFe → S + Fe Sになっています
コメントありがとうございます。
修正させていただきました。
今後もご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
いつもわかりやすくて助かってます!
お役に立てて嬉しいです!
勉強ファイトです!