このページでは
- 浮力とは何か
- 浮力の計算
について詳しく解説していきます。
「浮力」についてはこのページを読めばバッチリだよ!
ねこ吉です。みんなよろしく!
では、浮力の学習スタート☆
浮力
さて、今回は「浮力」について説明していくよ。
おう!今回もがんばるぞ!
おう!がんばろう☆
その前にねこ吉。
「水圧」については理解している?
まあまあだけど…なんで?
「浮力」と「水圧」がごちゃまぜになると、
勉強がわかりにくくなるからだよ。
「水圧」の学習してから浮力の説明を聞くと、もっとわかりやすいよ!
なるほどね。じゃあ「水圧」の説明を聞きたい人は下のボタンからどうぞ☆
水圧と浮力の違いのイメージ
それでは浮力の説明を始めよう。何度も言うけど、「浮力」と「水圧」を混ぜないようにね!
まず動画で2つの力を見比べてみよう。
だいたいのイメージをつかんでね!
なるほど。「水圧」は全方向にはたらくけど、「浮力」は上向きなのかな!?
そうそう!すごいぞ、ねこ吉!
「水圧」→「全方向」。「浮力」→「上向き」
だね。
ほかにも違いはあるけど、まずはそのイメージをつかんでおいてね。
図で比べると、下のような感じだね!
水圧 浮力
浮力とは
「水圧」は全方向、「浮力」は上向きというイメージはOKかな?
それでは浮力について詳しく説明していくよ!
- 浮力とは
- 水中にある物体が受ける、上向きの力のこと。
なんだ。
うん。なんとなくわかるよ。ねえ先生、なぜ浮力が発生するの?
それは「水圧」が関係しているんだよ。
前のページで学んだ、水圧の図を見てみよう。
深い位置にあるほど、水圧(青矢印)は大きくなるよね。(向きに関係なく)
ここで、左右の水圧を比べてみよう。
左右の水圧は等しくなっているね。
つまり左右の水圧はプラスマイナスで0になるんだ。
次に上下の水圧を比べるよ。
上下で比べると、下から上への水圧のほうが大きいね。
つまり上下の水圧を合計すると、上向きの力が発生する
ことになるんだ。
この上向きの力を「浮力」というんだよ。
全方向からはたらく「水圧」から上向きの力の「浮力」が発生するなんておもしろいね!
浮力の大きさ
なぜ浮力が発生するかはわかったかな?では次は浮力の大きさについて説明するよ。
そんなの簡単。浮力は深いほど大きいんでしょ?
ねこ吉!その考えは絶対にやめてね!
え?違うの?
違うんだ。深いほど大きくなるのは「水圧」だよ。「浮力」は深さとは関係ないんだ。
上の図を見てごらん。「浅い」「中くらい」「深い」3つの場所で、下からの水圧ー上からの水圧をしてごらん。
- 浅い 300-100=200
- 中くらい 500-300=200
- 深い 700-500=200
お!差が全部200だね。つまり浮力はどの深さでも200で等しいね!
そう。「浮力は深くなっても変化しない」んだ。これも水圧との大切な違いなんだよ。
一度ここまでのことを整理するね。
水圧
全方向からはたらく。
深いほど大きくなる。
浮力
上向きにはたらく。
深くなっても変化しない。
だね。
先生。浮力が深さに関係しないのはわかったけど、浮力はどうなると大きくなるの?
浮力はね。水に沈んでいる部分の体積【cm3】が増えると大きくなるんだよ。
浮力は水に沈んでいる部分の体積が増えると大きくなる
図を見てごらん。
緑色の部分が水に沈んでいる体積だよ。①は水に入っている部分が無いから浮力は0Nだね。
②~⑤にかけては、水中にある体積が増えていっているため、浮力が増加しているね。
⑤~⑦は、もうすべて水中に使っているので、これ以上深くしても浮力に変化はないね。
このように浮力は、水中にある体積によって決まるんだよ。
ポイント
浮力は水中にある体積によって決まる
浮力の計算と公式
浮力の大きさは水中の体積で決まるんだね。だけど、計算はどのようにするの?
浮力の計算にも公式があるんだ。
浮力=物体にかかる重力(空気中のばねばかりの値)-物体を水中に入れたときのばねばかりの値
というものだよ。
なんか覚えにくいな…。
たしかにね。でもとっても簡単なんだよ!
質量500gの物体をばねばかりに吊るしたとするよ。このとき、物体にかかる重力は5Nだね。
(わからない人は下のボタンから勉強してきてね。)
物体にかかる重力が5Nだから、ばねばかりの値も当然5Nを示すね。
こわれてなければね。
ではここで、物体を少し水に沈めてみよう。
その結果、ばねばかりが4Nを示したとするよ。
物体にかかる重力は5N。
だけどばねばかりの値が4Nを示すということは、浮力の公式を使って、
物体にかかる重力(空気中のばねばかりの値-物体を水中に入れたときのばねばかりの値=浮力
つまり 5-4=1
このときの浮力は1Nだね。
次に物体をすべて水中に沈めてみよう。
その結果、ばねばかりが2Nを示したとするよ。
物体にかかる重力は5N。
だけどばねばかりの値が2Nを示すということは、浮力の公式を使って、
物体にかかる重力(空気中のばねばかりの値)-物体を水中に入れたときのばねばかりの値=浮力
つまり 5-2=3
このときの浮力は3Nだね。
まとめ
浮力の計算はOKかな?
それではこのページの内容をまとめるね。
くり返しになるけど、水圧と浮力を混ぜないようにね!
水圧
全方向からはたらく。
深いほど大きくなる。
浮力
上向きにはたらく。
深くなっても変化しない。
物体が水中に沈んでいる体積が大きいほど大きくなる。
浮力=物体にかかる重力(空気中のばねばかりの値)-物体を水中に入れたときのばねばかりの値
となるね。このページと前の「水圧」のページを何度も読んで、水圧と浮力の間違いがないようにしてね!
これで浮力の学習を終わるよ。
続けて力の学習をしたい人は、下のボタンを使ってね!
①力のはたらき
②いろいろな力の種類
③力の単位、力と質量の関係
④フックの法則
⑤力の矢印の書き方
⑥質量と重さの違い
⑦圧力とは何か、圧力の計算
⑧水圧
⑨浮力←今ここ
⑩気圧
またねー!
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