このページでは中学生向けに、
①分子について
②原子と分子の違い
を詳しく説明するよ。そしてこのページは【化学反応式の書き方解説】の3ページ目でもあるんだ。
もし化学反応式の書き方を1から勉強したければ下のリンクを使ってね。
自己紹介
「さわにい」といいます。元中学理科の教員。
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分子とは
原子と分子の違い
さて、ここからは「分子」の勉強だよ。
「分子」? それって「原子」とはちがうの?
もちろんちがうよ。原子と分子の違いはとても大切なんだ。
ゆっくり説明を読んで、しっかり理解しよう!
それでは分子の説明をするよ。
イメージで言うと、原子がくっついてまとまりになると、分子という。そんな感じかな。
え、それだけ!?
うん。そうだよ。例を図であげておくね。例えば…
例1
例2
例3
例4
という感じかな。
原子1個1個がくっつくと、分子になるってことか。
そういうこと!ただそれだけじゃなく、他にも分子には大事なポイントがあるから、しっかりと確認してね。
【重要】分子のポイント
① 原子によって、くっつく原子の種類や個数が決まってる。
② 原子がどのようにくっつくか。で分子の性質が決まる。
ここが大事なポイントなんだ。それでは順番に説明していくね。
原子によって、くっつく原子の種類や個数が決まってる。
まずポイント①から説明するよ。
「原子によって、くっつく原子の種類や個数が決まってる。」んだよ。
ええっと…。どういう意味?
まずは「くっつく種類」についてだけど、
原子によって、仲が良い原子と、悪い原子が決まっているんだ。
例えば水素原子→
酸素原子→
窒素原子→
炭素原子→
そして自分と同じ水素原子→
など。
いろいろなものとくっついて分子をつくることができるんだ。
だけど水素原子にも仲が悪い原子がいて、
ヘリウム原子→
こんな感じで、原子によって
仲の良い原子(くっつける原子)や、
仲の悪い原子(くっつかない原子)が決まっているんだね。
くっつく種類に相性があるんだね。
- ポイント①の確認
- 原子によって、くっつく原子の種類や個数が決まってる。
じゃあ先生。くっつく個数が決まっているっていうのは?
例えばこれは、水素原子だよね。 →
そしてこれは、水素分子 →
うん。そうだね。
水素原子が3つくっついている。→
水素原子が4つくっついている。→
ええ?何これ?見たことない…。
そうだよね。それもそのはず。
水素原子が3つくっつくことや、4つくっつくことはありえないんだよ。
水素原子は2つでしか、くっつきたくないんだ。
ちなみに、水素原子1つで空気中を飛び回ることもないんだよ。
くり返すけど、水素は1つでも、3,4、5でもなく、
いつも2つでくっついていたいんだ。
これを「水素分子」というんだよ。
水素分子 →
ふーん。ねえ先生。1年生のとき実験で水素を
発生させたよね。
集めた水素をモデル(絵)で書くと、どんな感じなの?
うーん。水素を袋につめたこんな絵を描くと、こんな感じかな。(ほんとは水素分子がもっとたくさんあるよ。)
水素原子はいつも2個でくっついていたいからね。そして、中学1年生の時に学習した
- うすい塩酸に亜鉛や鉄を加えると水素ができる
- 水素は燃えやすい
- 水素は燃えて水ができる
などの「水素」もすべて水素分子→
なるほど。わかったよ。
じゃあ、上の例2ででてきた酸素原子の場合は?
上の例2にあるように、酸素原子も2つでくっつくのが好きだから、
中学1年生で学習した
- 二酸化マンガンにうすい過酸化水素水を加えると酸素ができる
- 呼吸では酸素を吸う
- 酸素はものが燃えるのを助ける
- 空気の約2割は酸素である
の「酸素」もすべて酸素分子→
(酸素原子は吸っても呼吸できないし、ものが燃えるのを助けないよ。)
OK。酸素も水素と同じで、
いつも2つでいたいんだね。
あ、ねこ吉。酸素はね。1つや4つ以上でくっつくのは嫌いなんだけど、2つの他に3つでくっつくのも平気な原子なんだ。
どちらもOK! →
そうなの?じゃあ3つくっついたら、なんて名前なの?
オゾン分子は中学ではあまり出てこないから、覚えないでいいけどね。
じゃあ紹介しなくてもいいんじゃない?
オゾン分子はたしかにテストにあまり出ないけど、重要な考え方につながるから紹介したんだよ。
しっかりと説明を聞いてね。
原子がどのようにくっつくか。で分子の性質が決まる。
まず、1年生で学習したように、酸素(酸素分子)
ところがこれにもう1つ酸素原子がくっついたオゾン(オゾン分子)
ええ?酸素原子が1つ増えただけで、急に臭くて毒になっちゃうの??
そうなんだ。
分子は組み合わせがほんの少し変わるだけで、性質がまったく変わってしまうんだよ。
それがポイント②のところだね。
- ポイント②
- 原子がどのようにくっつくか。で分子の性質が決まる。
酸素とオゾン以外にも、例をあげて説明するね。
ではこれは? →
なんだこれ。水素原子2個と、酸素原子1個がミッキーみたいにくっついてる。
ほんとだね。これ→
僕たちが毎日飲んでいる。あの水だよ。僕たちはいつも、この水分子飲んでいるんだ。
(コップ一杯の水に水分子(
つまりこれも、くっつきかたで性質がまったく変わってしまうんだね。
名前 | 水素分子 | 酸素分子 | オゾン分子 | 水分子 |
---|---|---|---|---|
モデル | ||||
性質 | 燃える | 呼吸に必要 | 毒 くさい | 飲むと うまい |
くっつきかたや、くっつく個数に好き嫌いがあったり、それによって性質が変わってしまうのか。分子っておもしろいね。
ほんとだね。
最後にもう一度分子のポイントを確認しておくよ。
- 原子によって、くっつく原子の種類や個数が決まってる。
- 原子がどのようにくっつくか。で分子の性質が決まる。
だね。少し難しいから、このページ何回も読んで、しっかりと理解しようね。
まあ、人間もくっつきたい人、くっつきたくない人がいるし
くっつくメンバーで特徴も変わるもんね。
人間と原子は意外と似てるかもね。ねこ吉。
オイラねこなんですけど…。
分子のポイントはOKかな?
続けて学習するには下のリンクを使ってね!
次はいよいよ「化学式」について学習するよ☆
またねー!
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