このページでは
気圧とは何か
を中学生向けに詳しく解説しています。
「気圧について」はこのページを読めばバッチリだよ!
ねこ吉です。みんなよろしく!
では、気圧の学習スタート☆
気圧
気圧と空気の重さ
さて、今回は「気圧」について説明していくよ。
「気圧」と「大気圧」は中学理科では同じ意味で使うよ。
気圧かあ…。聞いたことあるけど、何のことかはよくわからないなあ…。
そうだよね。
「気圧」というのは、「空気の重さによる圧力」のことなんだ。
「水圧」が「水の重さによる圧力」だから、水圧の空気バージョンだね!
え?空気に重さがあるの!?
うん。「空気には重さ(質量)がある」んだよ。
図で示してみよう。
ここに、液体を抜いた質量100gのペットボトルがあったとするよ。
(ペットボトルそのもの+中に入っている空気で100gと考えてね。)
ペットボトルから空気を抜く道具を使って、ペットボトル内の空気を抜いてみよう。
すると下の図のようになるよ。
え?空気を抜くと質量が減るの?
そう。「空気を抜くと質量が減る」んだ。
このことから、空気にも質量があることがわかるね。
次にペットボトルに空気をつめてみよう。すると下の図のようになるよ。
へー。空気をつめると質量が増えるのか。
そう。「空気をつめると質量が増える」んだ。
このことからも、空気に質量があることがわかるね。
気圧によるペットボトル様子の変化
ねえ先生、ペットボトル内の空気を抜いたりつめたりすると、なんでペットボトルがへこんだりふくらんだりするの?
それは、「ペットボトル内の気圧が変化するため」だよ。
この図は通常のペットボトルに気圧を矢印でつけ足したものだよ。
この状態では、外側からペットボトルを押す気圧が発生しているんだけど、
ペットボトルの中にも空気が入っているから内側からもペットボトルを押す気圧が発生しているね。
もし外側からの気圧を1000とすると、内側からの気圧も1000になるんだ。
このときには、ペットボトルの形はそのままだね。
空のペットボトルは普通このような状態なんだよ。
次に、空気を抜いたペットボトルを見てみよう。
この状態でも、外側からも内側からもペットボトルを押す気圧は発生しているよ。
だけど、ペットボトル内の空気を抜いてしまっているから、内側からの気圧は弱くなってしまっているんだ。
仮に外側からの気圧を1000とすると、内側からの気圧は500。という感じかな。
こうなると、外側から内側にはたらく気圧のほうが大きいから、ペットボトルは内側に押されてへこんでしまうんだね。
最後に空気をつめたペットボトルを見てみよう。
この状態も、外側からも内側からもペットボトルを押す気圧が発生しているね。
けれど、ペットボトル内に空気をつめたから、内側からの気圧が大きくなっているんだ。
仮に外側からの気圧を1000とすると、内側からは気圧は1500。という感じかな。
こうなると、内側から外側にはたらく気圧のほうが大きいから、ペットボトルは外側に押されてふくらむんだね。
なるほど。容器の中の空気を抜いたりつめたりすると、質量だけでなく、容器内の気圧も変化するんだね。
標高と気圧
さて、ねこ吉。次はペットボトルのかわりに、ポテトチップスの袋で話をするよ。
ねこ吉はポテトチップスの袋を富士山の頂上へ持っていったことはある?
あるわけないやろがい!
さすがに、ねこのコスプレをした人がポテチを富士山に持っていくなんてないか…。
オイラはほんとに猫だぞ!
まあいいや。ポテチの袋を標高が低いところから富士山の頂上まで持っていくと、袋がふくらむんだよ。
へー。なんで?
標高が高くなると外側からの気圧が低くなるためだよ。
標高が高いと、ポテチの袋の中の気圧のほうが大きくなるからふくらむんだね。
なるほど。さっきのペットボトルと似ているね。先生、なんで標高が高いと気圧が低いの?
「気圧」は空気の重さによる圧力だよね。
標高が低いときと高いときの、頭の上の空気の量を比べてみよう。
標高が高いときのほうが頭上の空気の量は少ないね。つまり空気の重さによる圧力(気圧)が小さくなるんだ。
標高が低いと頭上の空気量が多いね。つまり空気の重さによる圧力(気圧)が大きくなるんだ。
ちなみに、気圧は水圧と同じく図のように全方向からはたらくよ。これもしっかりと覚えておこう!
気圧の単位
さて、最後は気圧の単位についてだよ。
基本的には気圧とは圧力のことだから、圧力の単位の「Pa(パスカル)」になるよ。
だけど、気圧というのはとても大きな力だから、hPa(ヘクトパスカル)という単位で表すこと多いんだ。
「h」は×100を表し
1hPa = 100Pa
だよ。そして普段僕たちが生活しているところは1000hPa(100000Pa)ほどあるんだ。
気圧ってそんなに大きな圧力なのか!
ほんとだね。詳しく言うと、標高0mの地球の平均気圧は1013hPaなんだよ。
この1013hPaのことを「1気圧」ともいうんだよ。
これは丸覚えしておこう。
- 1気圧=1013hPa
- 2気圧=2026hPa
- 3気圧=3039hPa
という感じだね。
⑤まとめ
さて、まとめをして終わりにしよう。
- 気圧(大気圧)は空気の重さによる圧力
- 空気には重さがある
- 空気を抜いたりつめたりすると気圧が変化する
- 標高が高くなると気圧が小さくなる
- 標高0mの平均気圧は1013hPa
- 1013hPaを「1気圧」とも言う
こんなところだね。
さて、これで気圧の勉強はおしまいだよ。
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①力のはたらき
②いろいろな力の種類
③力の単位、力と質量の関係
④フックの法則
⑤力の矢印の書き方
⑥質量と重さの違い
⑦圧力とは何か、圧力の計算
⑧水圧
⑨浮力
⑩気圧←今ここ
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