このページでは
- 体細胞分裂とは何か?
- 体細胞分裂の過程
- 減数分裂との違い
を中学生向けに解説していきます。
よろしくお願いします!
うん。よろしくね。このページを読めば体細胞分裂は5分でバッチリだよ!
自己紹介
「さわにい」といいます。元中学理科の教員。
現在は毎月30万人が利用する理科サイトの運営者です。
登録者8.5万の教育YouTuberでもあります。
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それでは体細胞分裂の解説スタートです。
体細胞分裂とは
体細胞分裂とは、生物の体が成長するときにおこる細胞分裂のことだよ。
- 体細胞分裂とは
- 生物の体が成長するときにおこる細胞分裂のこと
また、体細胞分裂をするときは「はじめの細胞と分裂後の細胞で、染色体の数が変わらない」という特徴をもつんだ。
むずかしい…。
そうだね。例として、成長するタマネギの根のようすを観察してみよう。
この実験の詳細は、こちらの記事をみてね。
タマネギの根は、成長して伸びていくよね。
うん。生物は普通、成長して大きくなるもんね。
その通りだね。そしてタマネギの成長の様子を細胞で表すと、次のようになるんだ。
細胞が増えてる!
うん。はじめの1つの細胞が、分裂していんだ。このように1つの細胞が2つに分かれることを「細胞分裂」というよ。
生物が成長する時の細胞分裂のポイントは次の3つ。
- 1つの細胞が分裂して2つになる
- 分裂した細胞が、元の細胞と同じ大きさになり成長する
- 分裂前と分裂後の染色体の数は同じ
だよ。
そして
生物が成長する時の細胞分裂を「体細胞分裂」だったね。
つまり今見たタマネギが成長するための細胞分裂が「体細胞分裂」なんだね!
生物が成長する時の細胞分裂が「体細胞分裂」!
体細胞分裂の過程
さっきの説明では細胞分裂を簡単に表したものを紹介したよね。(下の図)
でも実際は、細胞分裂はもっと複雑な過程(流れ)で行われるんだ。
では、細胞分裂がどのように行われるか、詳しく見てみよう。
- 植物の細胞の細胞分裂
- 動物の細胞の細胞分裂
の順で解説していくね。
植物細胞の細胞分裂の過程
では、植物細胞の細胞分裂の過程を解説していくよ。
- 分裂前の細胞
- 核の中に染色体が現れる
- 染色体が中央に集まる
- 分かれた染色体が両端へ
- しきりができる
- 細胞が2つに分かれる
細胞分裂はこのような順で行われるんだ。
染色体って何?
染色体とは、細胞分裂のときに見える、ひものようなものだよ。
染色体の中には、生物の遺伝子が入っているんだ。細胞分裂のとき以外は、染色体は見えないよ。
細胞分裂で染色体が2つに分かれてしまうなら、細胞分裂後は染色体が半分になってしまうの?
いい質問だね!
答えから言うと、体細胞分裂では、細胞分裂の前と後で、染色体の数は変化しないよ。
なぜなら
体細胞分裂の前には、染色体の数が2倍になるんだ。
2倍になった染色体が2つに分かれるから、元の細胞と染色体の数は変わらないんだね!
下の図を見てごらん。青とオレンジの棒が染色体だよ。
細胞分裂前に染色体が一度2倍になっているね。
2倍になった染色体が分かれているから、分裂後も染色体の数が変化しないんだね。
この、分裂前に染色体の数が2倍になることを「複製」というよ。
複製は細胞分裂前、下の図の①の段階でおきるから覚えておこう。
細胞分裂の過程と「複製」をしっかりと覚えておこうね!
動物細胞の細胞分裂の過程
次は動物細胞の細胞分裂の過程を解説するね。
基本は植物細胞の細胞分裂と同じだよ。
- 分裂前の細胞
- 核の中に染色体が現れる
- 染色体が中央に集まる
- 分かれた染色体が両端へ
- しきり、核膜ができる
- 細胞が2つに分かれる
- それぞれの細胞が大きく育つ
という流れだね。
確かに植物細胞とほぼ同じだね。
うん。動物細胞は「細胞壁」がないから、④〜⑤の間で、「しきりができる」ではなく「くびれができる」というところが違うよ。
この点にだけ注意しておこう!
体細胞分裂で子どもをつくる方法
体細胞分裂の過程は大丈夫かな?
何度も図を見て覚えます!
うん。がんばってね。さて、ここまで体細胞分裂は「生物が成長するときにおこる細胞分裂」と説明してきたよね。
だけど実は、体細胞分裂によって子どもをつくる方法もあるんだ。
つまり、自分の体を体細胞分裂させて、自分と全く同じ遺伝子の子どもをつくる方法だね。
このように
自分の体を体細胞分裂させて、自分と全く同じ遺伝子のこ子どもをつくる方法を「無性生殖」というよ。
無性生殖をする生物には
- ミドリムシ
- ゾウリムシ
- ヒドラ
- サツマイモ
- セイロンベンケイソウ
などがいるよ。詳しくはこちらの記事を読んでみてね!
体細胞分裂と減数分裂の違い
最後に体細胞分裂と減数分裂の違いを解説するね。
体細胞分裂は「生物の体が成長するときにおこる細胞分裂のこと」だったね。
そして、細胞分裂の前後で染色体の数が変わらないことが特徴だったね。
生物の細胞分裂には体細胞分裂の他に「減数分裂」というのがあるんだ。
減数分裂は「子どもをつくるときにおこる細胞分裂だよ。」
- 減数分裂とは
- 子どもをつくるときにおこる細胞分裂のこと
そして減数分裂は、細胞分裂をするときに染色体の数が半分になる。ということを覚えておこう。
減数分裂は分裂前の細胞と分裂後の細胞では染色体の数が半分になる。
減数分裂は、半分になった染色体が合わさり子どもの遺伝子となるため、染色体の数が半分になるんだよ。
父親の遺伝子が半分、母親の遺伝子が半分、合わせて子どもの遺伝子になるんだね!
そういうこと。くわしくは遺伝の単元を勉強してみてね!
これで体細胞分裂の解説を終わるよ。わからないことがあったら気軽に質問してね!
またねー!
コメント
コメント一覧 (4件)
減数分裂第一分裂の図が間違っています。
ご指摘ありがとうございます。
間違いがあり申し訳ございません。
具体的にどの部分が間違っているか、教えていただいてもよろしいでしょうか?
細胞を増やすとき、
有性生殖は減数分裂を行い、
無性生殖は体細胞分裂を行うということでしょうか?
また、有性生殖は子が成長する時は体細胞分裂を行うということでしょうか?
有性生殖において、生殖細胞(精子・卵)などをつくるさいに、減数分裂をおこなうということです。
無性生殖では、子をつくるさいにも体細胞分裂を行います。
有性生殖でできた子であっても、子が成長するときは体細胞分裂です。