このページでは中学理科で学習する露点について詳しく解説していくよ!
- 露点って何のこと?
- 露点と水蒸気量の関係は?
- 露点とは何度なの?
- 露点の実験の確認をしたい!
という人はこのページを見ればバッチリだよ!
先生お願いします!
うん。よろしくね。
それでは、露点の解説スタート!
露点の学習には
・水
・水蒸気
・飽和水蒸気量などの知識が必要です。・雲
・霧きり
・湯気ゆげが水と水蒸気のどちらかわからない人、
飽和水蒸気量が何かわからない人は先に飽和水蒸気量の学習をしてきてください。5分で読めるよ!
露点
露点とは
では始めていこう。
さっそくだけど、露点とは、「大気中の水蒸気が冷えて、水になるときの温度」のことなんだ。
水蒸気が冷えて、水になるときの温度?
うん。ねこ吉は、「水蒸気」と「水」の違いは大丈夫だよね?
うん。前回学習したから大丈夫!
それはよかった。水蒸気は水が気体になったもので「目に見えない」
水は液体の水で「目に見える」ものだったよね。
(例えば水たまりは目に見えるけど、蒸発して水蒸気になると目に見えない!)
露点とは空気中の(目に見えない)水蒸気が、冷えることによって(目に見える)水になるときの温度。
のことなんだよ!
水蒸気が水になるときの温度が露点なんだね。
じゃあ、露点って何度なの?
それは後で説明するね。
まずは日常生活でよく見られる水蒸気が水になるときの例を紹介するよ!
露点となり水蒸気が水になるときの例
窓ガラスがくもる
まず代表的なのは、「窓に水滴がついてくもる」ことだね。
この「窓がくもる」というのは、窓に水滴がついておこる現象なんだよ。
これは夏には見られず、冬によく見られる現象だね。
冬は外が冷えるから窓が冷たくなり、部屋の中の窓に近い空気が窓によって冷やされて、水蒸気が水滴になるんだね!
夏の冷えたコップに水滴がつく
次に、「夏に冷たい水を入れたコップに水滴がつく」だね。
これは、冷たい水を入れたコップのガラスによって、夏の湿った暑い空気が冷やされて、水蒸気が水滴になるんだね。
寒い日の朝、葉に露がつく
次は寒い日の朝、葉に露がつくだよ。(露とは水滴のことだよ。)
朝は一日の中で一番気温が低くなる時間帯なんだ。
冷えた朝には空気中の水蒸気が冷やされ、露(水滴)になるんだね。
雲ができる
空気が上空に上っていくと、空気はだんだんと冷えていくんだ。空の上はとても寒いからね。
(詳しい雲のでき方は下の記事を見てね!)
すると上空で水蒸気が水滴や氷の粒となり、雲になるんだ!
雲は目に見えるから、水蒸気ではなく水なんだよね!
うん。その通り。この水滴が多くなると雨として地面に落ちてくるんだね!
これらが「露点となり水蒸気が水になるときの例」だよ。
くり返しだけど、露点とは「大気中の水蒸気が冷えて、水になるときの温度」のことだったね。
露点になって水蒸気が水になる例は、身近にたくさんあるんだね!
なるほどね。でも先生、空気の温度が何度になったら水蒸気が水になるの?
さっきも出た質問だね。とてもいい質問だよ。
では、「露点とは何度か」を次は解説していこう!
露点とは何度か
結論から言うと、「露点とは何度か(水蒸気が水になるときの温度が何度か)」というのは決まっていないんだ。
え、決まってないの?
うん。日時や場所によって異なるから、「露点が何度」とは言えないんだよ。
(正確には空気中にどれだけ水蒸気が含まれているかによって変わる。)
では、露点という温度がどのように決まるのか、例をあげながら紹介していくね!
25℃が露点となる場合
では例として、25℃が露点となる場合をみてみよう。
25℃で水蒸気が水滴になる場合ってことだね!
うん。では飽和水蒸気量のグラフを確認しよう。
飽和水蒸気量とは、「1m3の空気中に含むことができる水蒸気量の最大量」のことだったね。
(飽和水蒸気量の詳しい学習はこちら)
では、現在の気温が35℃としよう。
気温35℃での飽和水蒸気量は約40g/cm3だから1cm3あたり最大で40gの水が水蒸気になれるんだね。
40gまで水蒸気になれるんだね。
うん。下の図のように、最大約40gまで水蒸気になれるよ。
だけど、「最大40gまで水蒸気になることができるとしても、実際に何gが水蒸気になっているかはわからないね。
たしかに!定員100人のコンサートでも、実際に何人入ってるかはわからないもんね!
そういうこと。でもここの例では、約23g水蒸気が入っていることにしよう。
さて、この1m3あたり23g水蒸気が入っている空気が、気温25℃まで低下するとどのようなことがおきるだろう?(今の気温は35℃だったね。)
気温が25℃に下がると、飽和水蒸気量(青の曲線)は約23gになるね。
つまり、25℃の空気は最大で1m3あたり23gの水蒸気しか含むことができないんだ。
この空気は、35℃のときから水蒸気を23g含んでいたね。
そう。つまり気温が下がったことにより、入れる水蒸気に限界がきてしまったんだ!
つまり気温が25℃(からそれ以下)になると、水蒸気は水滴として出てきてしまうんだ。
これが、25℃が露点。ということだね!
② 15℃が露点となる場合
次は15℃が露点となる場合をみてみよう。
考え方はさっきと全く同じだよ。
やはり今回も、始めの気温は35℃として考えていこう。
さっきの例と同じように、気温35℃での飽和水蒸気量は約40gだね。
だけど今回は、含まれている水蒸気の量が、約13gとして考えよう。
これが、15℃まで気温が下がるとどうなるかな?
入っている水蒸気が、飽和水蒸気量ぎりぎりになったね!
うん。つまり15℃になると水蒸気が水滴に変わり始めるんだね。
これが15℃が露点の場合の例なんだ。
始めは少し難しいと思うけれど、何度も解説や例を見て確認してね!
露点が何℃かは決まっていない
含まれている水蒸気の量によって、露点は変化する。
例1
水蒸気が約23g/m3含まれている場合は25℃が露点となる。
例2
水蒸気が約13g/m3含まれている場合は15℃が露点となる。
露点の実験
最後は中学校で学習する、露点の実験について簡単に解説するね。
まずはコップにセロハンテープをはり、その中にくみ置きの水(常温の水のこと)を入れよう。
ここに氷を加えていって、水を冷たくしていくよ。
そして、コップに水滴が付き始めた温度が「露点」ということだね!
セロハンテープは何のためにはるの?
セロハンテープをはっておくと、水滴が付き始めたかどうかがわかりやすいからだよ。
つまり、露点が何℃かわかりやすくなるんだね!
こうやって露点をしらべるのか!
うん。そして、露点が何℃かがわかれば、現在空気中に含まれている水蒸気の量もわかるんだよ。
例えばさっきの例のように、25℃が露点だった場合は、
空気(1m3)中に含まれる水蒸気の量は約23g。
15℃が露点だった場合は、
空気(1m3)中に含まれる水蒸気の量は約13g。
とわかるんだね。
グラフの赤色のところだね。露点がわかれば、水蒸気がどれだけ入っていたかもわかるのか!
そういうこと。露点は難しいけれど、便利で面白いね!
これで露点の解説を終わるね。
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またねー
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