このページでは、理科で学習する「対照実験」について中学生向けに解説をしていきます。
- 対照実験って何?
- タンポポの葉の対照実験を知りたい
- 対照実験の例は何?
などの疑問や質問がある人は、このページを見ればバッチリわかるようになるよ!
わかりやすくお願いします!
それでは解説をはじめるよ。
対照実験とは?
まずは「対照実験とは何か?」について考えていこう。
かんたんな例を挙げて解説をしていくね。
夏の暑い日に、チョコレートを置いておくと、溶けるかどうか実験しよう。
結果は…。
溶けたみたいだね!
ねこ吉。なんでチョコレートは溶けたのかな?
そんなの簡単!チョコレートは暑いと溶ける性質があるからだよ。
本当にそうなのかな?
あたりまえでしょ!
でも、もしかするとチョコレートは
- 10分置いておくと溶ける性質
- 空気に触れると溶ける性質
- 光にあたると溶ける性質
があるのかもしれないよね。
そんなことないよ。暑いと溶ける!
でも、上の実験だけでは、「暑いから溶けた」とは言い切れないよ。
溶けた理由は温度でなく、空気かもしれないし光かもしれない。
ねこ吉が言うように、「温度が原因で溶けた」と言い切るためにはどんな実験をすればいいかな?
ここで大切になるのが、「対照実験」という考え方なんだ。
対照実験とは
結果の違いを明らかにするために、調べようとすることがら以外の条件を同じにして行う実験のこと。
つまり今回で言うと「温度だけ」違う条件にしたチョコレートをもう一つ用意して実験をするんだ。
35℃の方だけ溶けたみたいだね。
ねこ吉。このことから何が言えるかな?
そうか!これなら「温度が原因で溶けた」と言い切れるね!
そうだね。
- 10分おくと溶けるのではない
- 空気に触れると溶けるのではない
- 光にあたると溶けるのではない
と言えるよね。
だって、15℃のチョコレートは、空気に触れても光にあたっても溶けていないんだから。
これで、「チョコレートは暑いと溶ける」と言い切れるんだ。
これが対照実験だよ。
もう一度確認
対照実験とは、結果の違いを明らかにするために、調べようとすることがら以外の条件を同じにして行う実験のこと。
なるほど。よくわかったよ!
それはよかった。
では続いて、中学生の代表的な対照実験である、タンポポの葉の実験を解説するね。
タンポポの対照実験
では、中学生で学習する、タンポポの対照実験の解説を行うね。
まずは2本の試験管を用意し
- aの試験管には二酸化炭素とタンポポの葉
- bの試験管には二酸化炭素のみ
を加えるよ。(「二酸化炭素を加える」は「息を吹き込んだ」と表現されることもあるよ)
そしてa,bふたつの試験官に光を当ててしばらく待とう。
その後、2つの試験管に石灰水を加えて試験管をふると、石灰水の変化はどのようかな?
どうなるんだろう?
少し難しいね。ポイントは「石灰水は二酸化炭素があると白く濁る」ということだよ。
つまり
a,bの試験官に、二酸化炭素が残っているかどうかを考えればいいんだね。
二酸化炭素が残っているのはどちらの試験管だろう?
aの試験管は、葉が光合成をするから、はじめに加えた二酸化炭素はなくなっているよね。
すごいねこ吉!その通り。試験管aは葉が光合成をするから、二酸化炭素を使ってしまうね。
一方試験管bは、はじめに加えた二酸化炭素がそのまま残っているはずだよね。
つまり
石灰水が白く濁るのは、二酸化炭素が残っている試験管bだね!
さて、ここで話を対照実験に戻そう。
この実験は、葉が光合成をしたことにより、はじめに加えた二酸化炭素が無くなった。
つまり石灰水は濁らなかった。ということだね。
うんうん。
では、試験管bを用意する必要はあったのかな?
光合成を確かめるなら、試験管aだけで十分ではないのかな?
わかったよ!試験管bは必要だ。だって「葉が原因で二酸化炭素が無くなった」と言い切るためには試験管bがないと困るからね。
すばらしい。ねこ吉その通り。試験管bが無いと
- 二酸化炭素は光で分解されるのでは?
- 二酸化炭素はガラスに吸収されるのでは?
という意見も出てきてしまうよね。
「葉が原因で試験管から二酸化炭素が無くなった。」と言い切るためには、試験管bは必要なんだね。
これが対照実験なんだね。
これで「対照実験」の解説を終わるよ。
このサイトは、中学理科の解説をしているので、いつでも遊びにきてね!
またねー!
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てんきゅー