教員という仕事は
- 素晴らしい
- 美しい
- 聖職だ
と言われることがあります。
しかしここ数年、そのような流れが急速に変化しています…。
近年では教員という仕事は
- 変だ
- ブラックだ
- ばかばかしい…。
こんなことを耳にする機会も増えてきてしまいました。
事実、教員の志願者は年々減少傾向です。
倍率の推移
文部科学省より
これは教員が公務員ということを考えると、恐るべき不人気と言えるでしょう。
なぜこのようなことになってしまったのか。
この記事では元教員である私が、教員の仕事が「ばかばかしい」と言われてしまう理由を
- 勤務時間編
- お金編
- マインド編
の3つに分けて解説をしていきます。(情報は2024年最新のものです。)
また
この記事は「教員という仕事のばかばかしい点」というのを解説しています。
これは「教員 ばかばかしい」と検索した人向けの記事であり、タイトルとしてはやや過激なものになっています。
しかし私は、教員という仕事自体は本当に素晴らしい仕事だと今でも思っています。
体が元気になれば、教員に戻りたいですし、今でも先生方は私のヒーローです。
教員という仕事自体は素晴らしいものですが、よくない点。つまりばかばかしい点が多くあるのも事実でしょう。
私自身、教員・民間・自営業・全て経験しているからこそよくわかります。
この記事が教育業界の体質改善に繋がるのであれば、これ以上嬉しいことはありません。
また、教員という仕事に限界を感じ、この記事に辿り着いた方も多くいるかと思います。
かつての私がそうでしたので、気持ちは痛いほどわかります、
そのような方々は、以下の記事もぜひ参考にし、転職活動も検討してみてください。
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では、教員の仕事が「ばかばかしい」と言われるをまとめていきましょう。
教員の仕事がばかばかしい3つの理由
理由1 仕事時間編
教員の仕事が「ばかばかしい」と言われてしまう理由の1つが「仕事の時間」に関することです。
まずは「仕事の時間」関連の話をみていきましょう。
登校時間が早い
まずは勤務時間外の仕事が多いということです。
教員の1日の勤務時間は「7時間45分」です。ざっくりと言えば
- 午前は8時〜12時
- 午後は1時〜5時
というのが教員の仕事の時間と言えるでしょう。
しかし現実は、7時台。中学校の部活動などではもっと早くから子どもが登校するのが当たり前になっています。
お店で言えば、開店時間前にお客さんがどんどん入っている状態です。
民間企業でしたら暴動が起きるレベルの業務内容です。
もちろん教員は公務員なので、ストライキなどはありませんが、これが世間的に「当たり前」となっていることがとても大変です。
教員にも家族があり、保育園や幼稚園などの送迎もあるわけなので、教員だけがこれでは、「ばかばかしい」と言われても仕方ありません。
昼休みが無い
教員の仕事の時間の問題点は、「休憩時間」にも存在します。
教員の1日の勤務時間は6時間を超えるため、労基法第34条により45分以上の休憩が必要になります。
もちろんこの時間は「自由に利用できる」という原則があります。
しかし教員は、この45分の休憩時間が、実質「与えられていない」のです。
何と教員の中にはこの休憩時間を「知らない」方もいらっしゃるのです。
「教師の一日」労基法の休憩 記載されず
https://news.yahoo.co.jp/byline/ryouchida/20170507-00070707
かく言う私も、教員時代は全くわかっていませんでした。
教育困難校にいるときは生徒の見張りをし、
落ち着いた学校にいるときは、委員会や生徒会の指導に追われる昼休みでした…。
民間企業在籍時
一番ありがたかったのが、この昼休みでした。
この昼休みに、いろいろな勉強をすることができました。
また、教員時代に体を壊していたため、昼にのんびり休めるのは本当にありがたかったです。
残業時間が長い
続いては「残業時間が長い」ということです。
これは多くの先生方が完全に同意をしてくださることだと思います。
日本教職員組合が発表した学校の働き方改革についての実態調査では、平日の残業時間は1日平均2時間54分、1カ月に換算すると96時間44分となっています。
なんと、平均が過労死ラインの80時間を超えていることになります。(参考記事)
教員の世界では、毎年1万人の方が精神疾患になります。(参考記事)
パーセンテージにすると1%以上です。
かく言う私もその一人ですが、精神疾患はホントに苦しいです。よく「生きられたな。」と自分でも思います。
「教員は安定」と言いますが、それは健康であってこそです。
言葉が過ぎたら申し訳ありませんが、精神疾患に比べればリストラなんて屁でもありません。
新しい仕事を探せばいいのですから。
精神疾患になってしまうと転職活動すらできません。教員の残業時間は、本当に大きな問題だと思います。
さらに
先ほどの残業時間のデータ「平日の」とあったのですが、休日に仕事をする先生方も多いと思います。
また、仕事を家に持ち帰る先生方も多いので、本当の残業時間は闇の中です。
休日が無い
中学・高校で多いのが、「部活動」による休日出勤です。
私も教員時代は部活動指導を熱心に行なっていたので、「土・日」に遠征に行くなども多くありました。
- 練習
- 練習試合
- 公式戦
- 審判講習会
など部活により土日がつぶれるのは、もはや普通です。
教員時代には普通すぎて普通だったのですが、やはり民間からするとありえない話です。
特に、教員自身はよくても、家族に多大な迷惑がかかっていることが少なくありません。
家族に迷惑をかけてしまっては、何のための仕事なのか、わからなくなってしまいますね。
部活以外にも、そもそも休日に仕事をしたり、地域活動や組合活動など、教員ならではの仕事も数多くありますよね。
記事を書いていて、先生方の体が心配になってしまいます…。
部活動も、今後生徒・先生方にとって良い環境が整備されることを期待しています。
私が
転職をした理由の1つに、「教員より大変な仕事は少ないだろう」と考えたことが挙げられます。
事実その通りでした。
また、教員は学生時代に偏差値50以上の方がほとんどだと思います。
つまり平均以上なのです。世の中の半分以下は偏差値50以下で、それらの人も普通に働いています。
平均以上の教員が苦しむというのは、いかに教員が過酷かを物語っています。
仕事の待遇について気になる方は転職エージェントで相談してみてください。
待遇が良い仕事がたくさんあることに驚くでしょう。
教員の労働環境の異常性に耐えられない⋯今後数十年間、教員を続けられる気がしない⋯心身ともに限界を迎えている⋯。このページは、そんな方へ向けたページです。私自身も教員として11年間勤務しました。要領が良[…]
理由2 お金編
教員の仕事が「ばかばかしい」と言われる2つめの理由は「お金」に関することです。
悪くありません。
教員の給料は平均よりも、やや高くなっています。
教員の給与↓
年代 | 平均年収 |
20代 | 298.4万円 |
30代 | 370.0万円 |
40代 | 479.0万円 |
50代 | 653.0万円 |
民間の給与↓
年代 | 平均年収 |
20代 | 348万円 |
30代 | 444万円 |
40代 | 510万円 |
50代 | 613万円 |
体感ですが、教員の給与はもう少し良い気がするので、民間の平均よりも良いと言うのは間違い無いと思います。
ボーナスもありますしね。
では、お金面のどこが「ばかばかしい」のでしょうか?
残業代が出ない
まずは「残業手当が出ない」というところです。(調整額は多少あります。)
先ほど残業時間の長さの話がでましたが、より問題なのは、「残業手当が出ない」ということなのです。
教員の平均残業時間が月100時間なのであれば、毎月10万円ほど残業手当が出ていいはずです。
年間にすると100万円です。
ここが本当に悲しいところです。教員の給与は悪くありませんが、時給換算するととても安くなるのはこれが理由なのです。
自腹が多い
続いては、「自腹」が多いことです。
そうなんです。代表的なものは以下のものが挙げられます。
- 授業で使うもの
- 学級で使うもの
- 部活で使うもの
- 修学旅行費
などです。これらは教員が自主的に買う場合も多いですが、半強制的に払わなければならないものもあります。
ある程度は教員がコントロールできるものもあるのですが、半強制的なものは辛いですね…。
理由3 マインド編
最後は、教育業界やそれをとりまく一部の環境にはびこる、「ばかばかしい」マインドについてです。
① 長時間労働が偉い?
まずは、「長時間働く教員が偉い」という風潮です。
教員はそうはなりにくいのです。
個人的な考えですが、やはり「残業代が出ない」ということが大きく関係しているように思います。
民間であれば、仕事を早く終え、定時に帰ってくれる社員には、残業代を払わなくていいので、コスパがよくなります。
しかし教員にはそのような概念が無いので、遅くまで残っている教員ほど「偉い」となりやすいのです。
もちろん
遅くまで仕事をすることは立派です。
私も毎日、遅くまで働いていました。教員はやろうと思えばいくらでも仕事が増えますので。
(私の能力が低かったこともあります)
しかし、先生方の家庭の事情は様々ですし、独身でも早く帰って寝たり、遊んだりすることも子供にとってプラスになることが多いです。
残念ながら教育界には、そのような考えはあまり浸透しきっていないように思います。
同様に、仕事をなかなか減らさない。ということも挙げられます。
例えば、ある程度成果が出ている取り組みも、業務量に対しての見返りが無ければ、どんどん削減するべきです。
ですが、子供からのアンケートで「楽しかった」「成長できた」などの意見が集まると、「こどものため」となり削減をしないことも多いです。
その結果、1年中スケジュールが埋まってしまうのです。
③ プロが素人の言いなり?
マインド編の最後は、「プロが素人の言いなり」という風潮です。
言うまでもなく、教員とは教育のプロです。
同様に、医者は医療のプロで、税理士は税金のプロ。料理人は料理のプロです。
ですが残念なことに、教育のプロである教員には、保護者はじめ、さまざまな方面から好き勝手な意見が飛び交います。
- もっとやれ
- もうやるな
- マスクをつけろ
- マスクをはずせ
など多様な意見が四方八方から飛んできます。
無茶振りも当然のように飛んできます。恐ろしいのはそれに対して「無理です。」の一言が非常に言いにくいのです。
「子供のため」限界の限界まで教員が譲歩しなければならないのです。
プロの教員に対し、素人が好き放題言うことが当たり前になってしまっているのです。
まとめ:教員の不人気改善を祈っています
以上が、教員という仕事が「ばかばかしい」と言われてしまう理由でした。
- 勤務時間編
- お金編
- マインド編
の3つにわけて書かせていただきましたが、細かく挙げればキリがないでしょう。
もちろん、この世に楽な仕事は少なく、どの職業の方も苦労されていると思います。
だからと言って、教員の仕事を課題点を放置したままでいいとは私は思いません。
それは、私自身が心身を壊し、今も苦しんでいるからからです。
この記事が、多くの学校の業務改善。
また、心身を追い込まれている先生方にとって考えを整理するきっかけになりましたら、これほど嬉しいことはありません。
教員の労働環境の異常性に耐えられない⋯今後数十年間、教員を続けられる気がしない⋯心身ともに限界を迎えている⋯。このページは、そんな方へ向けたページです。私自身も教員として11年間勤務しました。要領が良[…]