【教員の休職】必要な全知識とデメリットを元教員が解説

教員の仕事が大変すぎて、休職を検討している…。

学校現場では、精神疾患だけでも毎年5,000人以上が休職をしています。

教員の求職者数の推移

文部科学省「令和2年度公立学校教職員の人事行政状況調査について(概要)

今この記事を読んでいらっしゃる先生方は、もう何が正解で、どうしたらよいのか。考える時間も気力も無い状態の方も多いでしょう。

私も教員として11年間働きましたが、過労により倒れてしまい「休職→退職」しています。

ですので先生方の筆舌に尽くし難い辛さを、多少なりとも理解することができます。

この記事では教員からの転職を徹底研究し、その後ホワイトIT企業に転職成功。

現在はフリーランスとして活動する私が、教員の休職について悩む先生方に向けて書かせていただきました。

この記事を読めば

  • 教員の病気休暇・病気休職の制度
  • 休職中の給料はどうなる?
  • 休職中にすべきことは何?

などの疑問の解決に近づくことができますよ。

この記事が、少しでも先生方のお役に立てば幸いです。

 
よろしくお願いします!

どのような時に休職制度を利用する?

教員の悩み

まずは「どのような時に休職制度を利用すべきか」という点について解説をしていきます。

私の経験を元にした結論は次の2つです。

  • 前提として休職制度は気軽に利用するべき
  • 体調に異変があるなら絶対に利用すべき

となります。

 
気軽に利用してしまっていいの?

確かに誤解を生んでしまう言い方かもしれません。ですがあえて言わせていただきます。

休職制度は気軽に利用するべきです。

なぜなら

この記事を読んでいる先生方は、子ども・学校・保護者のために真面目に働き続け、その結果、休職をすべきか悩むほど疲弊している可能性が高いからです。

私が教員からの転職者にインタビュー・アンケートをするなかで「完全にウソ」でうつの診断をもらい、その休職期間中に資格の勉強をし、転職に成功した方がいます。

そこまでやれとはいいませんが、そのくらい図太い人もいるのです。

反対にどんなに疲弊をしていても、迷惑をかけてはいけないと考え、休めない先生方も非常に多いでしょう。

そのような真面目な方々が本当に休むときは、私のように手遅れになってからになってしまう可能性が高いのです。

私は教員を辞めて4年が経ちますが、いまだに体が完全回復せずにに苦しんでいます。

現在はフリーランスとしてたくさんのお仕事をいただけていますが、反対に言うと普通の就職は難しいほど身体を痛めてしまったのです。

 
この記事を見ている先生方には、そうなってほしくないんだね。

その通りです。

(私は教員という仕事内容は好きだったので、今でも体が完全回復すれば戻りたい気持ちもあります。)

この記事を読んでいる先生方の中には、体調に異変を感じて休職を検討されている先生方もいらっしゃるでしょう。

私の経験、調査から言わせてもらうと

  • 動悸
  • 睡眠
  • 食事
  • 呼吸

などに違和感がある方は赤信号です。すぐに休職を検討していただきたいです。

私はこれらの症状が倒れる3年ほど前からありました。

病院で診てもらったこともあったのですが診断結果は「異常なし」そのため、働き続けてしまったのです。

今思えば、精神面から体調が崩れているので、血液検査などをしても異常がないのは当たり前です。

先生方は私のような過ちを犯さぬよう、体調に不安があれば早急に休職を考えてみてください。

休むと迷惑をかけるのでは…?

という考えは辞めましょう。迷惑をかけずに生きられる人はいません。

反対に言えば、先生方はたくさんの子ども、同僚を助けてきたのではないでしょうか。

今は先生方が休む番なのです。

 
本当に無理しないでくださいね…!

先生方の身体よりも大切なものなど無いのです。

教員の休職制度の基礎知識

専門性

続いては教員の休職制度を確認しましょう。教員には手厚い福利厚生としての休職制度があります。

どうか安心して休暇・休職制度を活用し、まずは休養に専念し、

復職や転職については症状が回復した後、じっくりと考えてほしいです。

休職は大きく分けて次の3つのステップが基本です。

  • まずは病気休暇を取得する
  • その次に病気休職を申請する
  • 必要に応じて休職期間を延長する

以下、詳しく解説をしていきます。

病気休暇を取得する

まずは病気休暇を取得しましょう。病気休暇の基本的な知識は以下の通りです。

  • ケガや病気で勤務できない時に取ることができる。
  • 教育委員会に申請する書類1枚と病院の診断書1枚必要になる。
  • 基本は最大90日取れる。
  • 給料は満額(100%)支給される

となります。(自治体により異なります。)

病気休暇に入る前には自身で精神疾患とわからない場合も多いです。

  • なぜか思うように体が動かない
  • 気分が落ち込み通勤できない

などの場合は、一旦「体調が悪いので学校に行けない。お休みさせてください」という連絡を学校に入れましょう。

数日休んでも出勤できない場合、1週間を超えると医師の診断書の提出が求められますので精神科医の診察を受けてください。

 
カウンセラーなどは診断書が出せないので注意してね!

病気休暇の診断書は、できれば数ヶ月単位でもらうのがよいです。

数週間だと復帰のことが気になり休めない人が多いからです。

経験者にしかわからないと思いますが、休むという行為は難しいのです。

私も1ヶ月は学校のことが気になるだけでまったく休むことができませんでした。(最終的に2ヶ月半休みました。)

休暇はできるだけ多めにもらうのがおすすめです。

また、精神科は「心理的にハードルがある」「すぐに予約がとれない」などの原因もあり受診が先送りになりやすいので注意です。

 
可能な限り早めに受診しましょう。

病気休職を申請する

申請

病気休暇の90日間で回復しない場合は病気休職を申請しましょう。

病気休職の基礎知識は以下の通り。

  • 2箇所の病院から診断書をもらう
  • 給料は100%→80%になる(1年間)
  • 休職は最大3年間とることができる
  • もらえる給与は次第に下がる

となります。(自治体により異なります。)

しかし

給与の支給が停止された後も、公立の教員で共済組合に所属していると傷病手当金を申請することができます。

これは、申請すると給与の3分の2の金額が支給されるので、病気休職の申請と一緒に手続きをしておくとよいでしょう。

(※自治体により異なりますので、必ず都道府県の教育委員会にご確認ください)

最大で3年間お休みがもらえるので、上手に利用するとよいでしょう。

 
主治医の先生と相談して、上手に休んで今後を考えましょう!

休職した教員がすべき事とは?

家族との時間

続いては休職した教員がすべきことについて解説をしていきます。

結論は以下の通り。

  1. 休養
  2. 休養
  3. 休養

となります。

 
休養ばっかりじゃん!

そうです。休暇中なので休養を取るのが仕事です。極めてあたりまえのことです。

ですが先ほども申したように、休むことは意外と難しいのです。

休養の最大のハードルは「休むことへの罪悪感」です。

どうしても先のこと、復帰のことが頭をよぎりますが、それらはもう放り投げて、ゆっくりと休むようにしてください。

また、「元通りの自分に戻りたい!」と強く願うと思います。私もたまにそう思ってしまいます。

ですが私が読んだ本でこんな一節がありました。「元通りのあなたになったら、また身体を壊しますよ。」

つまり、元通りになるのではなく、あなたの考え方、仕事の仕方のアップデートが必要なのです。

ゆっくり休んで考える余裕が出てきた際には、少し考えてみるとよいですね。

ポイント

基本的に休職中は仕事のことは考えるのを辞めましょう。

ですが、病院に行ったタイミングなどでは、学校と連絡をとるとよいでしょう。

(家族に連絡をしてもらっても構いません。)

学校と連絡をとることで、学校の不安も解消されますし、何よりあなたのストレスが減少しますよ!(たぶん)

もしも休職中に十分に回復したなら、復帰のことや先のことを考えましょう。

教員に戻っても良いですし、私のように転職をするのもありです。

少し元気が出てきたら、転職エージェントに登録してみるのもよいでしょう。

転職エージェントとは
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さらに教員からの転職にも力を入れている転職エージェントで、とても頼りになります。

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ポイント

転職エージェントは、転職の決意を固める前にも利用できます。

 
仕事を探して、良い仕事がなければ教員を続ければいいんだね。

その通りです。もちろん私も実際に使用しましたよ。

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その通りです。自分一人で気軽に仕事を探したい方は「ミイダス」がおすすめです。

多くの求人から仕事を検索することができ、自分の適正年収診断もできます。

ただし、転職エージェントに頼らない転職活動は、ブラック企業をつかむリスクが高まります。

可能な限り、転職エージェントを利用しましょう。

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新たな仕事を探すのも意外と楽しいよ!

教員の転職先でどこが人気なのかもアンケートを実施済みですので、よろしければ以下の記事も読んでみてください。

ですがもちろん最優先は休養です。一旦はすべてを忘れて休んだり、自分が好きなことや趣味に取り組んでみるとよいでしょう。

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教員が休職をするデメリット

続いては教員を休職するデメリットについて解説をします。

正直、人生において身体を壊すこと以上のデメリットはないので、休職は大正義です。

ですが一般的に言われるデメリットも紹介しておきます。

 
このデメリットに気を取られすぎないでね!

賞与(ボーナス)は減ってしまう。

教員の病休のボーナスについては減ってしまうと理解しておきましょう。

基本的に病気休暇と休職1年目に関してはボーナスがでます。

病気休暇に関しては100%支給ですが、休職の1年間はボーナスも80%支給となる可能性が高いです。

ただし、休職が2年目に入るとボーナスの支給はありません。これは疾病手当はもらっていますが、給料をもらっていないためです。

これが教員の病休のボーナスの基本知識になります。

自治体により違いがありますので、詳しくは事務の先生に確認するようにしてください。

病休をよく思わない子ども・保護者・同僚もいる

大変残念ですが、病休をよく思わない子ども・保護者・同僚もいるということは理解しておきましょう。

 
残念だけど、仕方ないね。

その通りです、受け入れましょう。

そもそも人の感情に揺さぶられている時点で負けです。(たぶん)

私個人の経験で言うと、復帰後は子どもに指導が入りにくくなったのを覚えています。

私が午前勤務などだったので、中学生にとっては無理もなかったかもしれません。

自分の体力も激減しているため、パワーもなく、子どもに接する力が落ちたことを覚えています。

また、教員を始めてから11年間で初めて、保護者から直接私宛にクレーム?がきました。

学校アンケートに「さわにい先生は病休経験者で信頼できないから、来年は担任をもたせないでくれ」という内容が書かれていました。

その時私は、年度内で教員を辞めることを決意していたので、特に傷つきもしませんでした。

しかし失笑というか、虚しい感情が芽生えたのを覚えています。

11年間ほぼ休まず、必死に子どもたちのために働いても、自分が身体を壊せばゴミ扱いなんだな。と感じたことを覚えています。

ですので先生方は、ぜひ自分の身体を最優先にしてくださいね!

これで教員の休職に必要な全知識の解説を終わります。

加えて知りたいことがありましたら、コメントくだされば調べますのでお気軽に連絡をくださいませ。

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