教員もう無理…と感じた人に必要な3つのことを元教員が解説

  • 教員はもう無理…。
  • でもどうしたらいいのかわからない…。
  • 考える力も無くなってきた…。

このように感じながら、日々限界を超えて生き抜いている先生方も多いのではないでしょうか。この記事は限界を感じている先生方に向けて書かせていただきました。

先生方はじめまして。私は「さわにい」と言います。中学校の教員を11年間経験しました。

過労により倒れてしまい、2020年3月に退職。現在はフリーランスとして生活しています。

フリーランスとは

特定の企業に所属せずに、個人で仕事を見つけて生活する人のことです。

私が教員を辞め4年がたちました。体調は回復しましたが、パニック発作という症状がまだ残っています。

私のような経験をする先生が、出でほしくありません。

この記事は私の経験を元に書かいています。この記事を読めば

  • なぜ教員の仕事は大変なのか
  • もう無理…。と考える教員に必要なこと
  • 次のステップの歩み方

を考え、整理するきっかけが掴めるはずです。

もちろん一人一人の先生方それぞれの状況はさまざまです。「教員を続けなさい」とも「教員を辞めなさい」とも私には言えません。

ですが、この記事により先生方が明るい未来を掴んでくれるのであれば、これ以上嬉しいことはありません。(情報は2024年最新のものを集めました)

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教員の仕事はなぜ大変なのか

疲れた

まずは、なぜ教員の仕事が大変なのかを解説していきます。

私はフリーランスになる前、一度IT企業にも就職しています。

その経験をもとに、民間との違いも合わせて解説させていただきます。

① 多忙である

言うまでもありませんが、教員の仕事は本当に多忙です。ざっと挙げただけでも、以下のようなものがあります。

  • 教材研究
  • 児童・生徒の対応
  • 部活動
  • 保護者対応
  • 行事の計画
  • テスト作成・採点
  • 成績・所見
  • 校務分掌

多くなりすぎるので、この辺にしておきます…。とてつもない業務量です。勤務時間前に子どもが登校したり、勤務時間後に子どもが下校するのも、民間企業から考えると理解不能です。

これらの異様な状況を支えているのは、日本の優秀な先生方の誠意・熱意です。

そのように言えば聞こえはいいですが、悪い言い方をすれば先生方の「タダ働き」で支えられているのです。

 
先生方には感謝しかない…。

勤務時間外の仕事時間が80時間を切る先生はどのくらいいるのでしょうか…。体感ですが、20%程度な気がします…。

この80時間は「過労死ライン」と呼ばれるものです。(参考:日本の人事部

この「過労死ライン」という言葉は笑い事ではなく、本当に死の危険がある残業時間であることを強く認識をしてほしいと思います。

以下は、私が教員から転職をした方100人にアンケートをとった結果です。

それぞれ、休日の変化と残業時間の長さの変化の結果です。いかに教員の休日が少なく、残業時間が多いかおわかりいただけると思います。

 
しかも教員は残業代がでないもんね…。

教員は多忙です。一刻も早く、このような労働環境が改善されて欲しいと思います。

その他のアンケートの結果がみたい方は、以下の記事をご覧ください。

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教員からの転職体験談まとめ

② 仕事の責任が重い

教員の仕事は業務量だけで命の危険があるほど大変です。

その仕事の大変さに拍車をかけるのが、仕事の責任の重さです。

子ども達の命を預かっているので、その責任はどうしても重くなってしまいます。

  • いじめ
  • アレルギー
  • 熱中症

など、普通の仕事では全く警戒する必要がないことにも最新の注意を払い続けなければなりません。

何か落ち度があれば、各方面から袋叩きにされることは必至です。

  • 校外学習
  • 卒業アルバム

などのイベントも、教員にとっては多方面に配慮しなければ事柄が盛りだくさんです。

もっと言えば、教員に何の落ち度がなくても、クレームの対応をしなければならないこともしょっちゅうですよね。

私も

強豪校の部活の顧問をしていましたが、夏に生徒をトレーニングさせるのは本当にヒヤヒヤしていました。

厳しく対応する時などは、表面上は厳しく生徒を監視しているようでも、内心は生徒が倒れないかヒヤヒヤしていたのをよく覚えています。

また、地域などにもよるのでしょうが、プライベートにおいても、教師を見る周りの目がプレッシャーに感じる場面は多いと思います。

気にするかは先生方の性格にもよると思いますが、ちょっとご飯を食べに行ったり、デートするなども校区内は気が引ける方も多いでしょう。

地方ではちょっとした事故でも、教員というだけで新聞沙汰になってしまいます。

公務員だろうと民間だろうと、事故を起こしていいわけはありません。

しかし、少なくとも私は教員を辞めた時に身軽さを感じたことを覚えています。

このように

教員の大変さはその業務量だけではないのです。

1つ1つの仕事に大きな責任やプレッシャーを感じながら、日々の業務をこなさなければならないのです。

③ 人間関係

仕事をする女性

教員の仕事が大変な3つ目の理由。それは教員の仕事のほぼ全てが「人間関係」に左右されることです。

  • 子どもの対応
  • 保護者対応
  • 関係機関
  • 同僚
  • 上司

全ての人間関係を調整し、仕事をしていかなければなりません。

子ども・保護者・学校の間に挟まれ、窮屈な思いで仕事をしなければならないことも多いでしょう。

そもそも、人の悩みは全て人間関係であると言われています。

教師はコミュニケーション能力が高い人が多いですが、教員の仕事は1人の人間が捌ける量を遥かに超えるものとなっていると感じます。

 
まあ、さわにいの能力が低かったのもあるかもしれませんが…。

ここまで紹介した

  1. 多忙であること
  2. 責任が重いこと
  3. 人間関係が複雑であること

が、教員という仕事が大変な主な理由になっています。

教員を辞めてわかりましたが、世の中はもっといい加減でも何とかなります。

教員の平均偏差値は確実に50を超えているでしょう。仕事は勉強とは違いますが、少なくとも勉強面で平均以上の人たちが苦しんでいるのです。

人口の半分は偏差値が50以下であり、50以下の半分の人も立派に仕事をしているのです。いかに教員という仕事が過酷かがわかると思います。

もちろん

教員が素晴らしい仕事であることも十分わかっています。私も現役の教員のときは「天職だ」と思っていました。

今でも、体が十二分に回復すれば、教員をしたい思いは片隅にあります。

しかし、教員の仕事の大変さは事実であり、苦しむ先生方が多いのは、先生の問題だけではなく、仕事内容の問題でもあるということを声を伝えさせていただきたいです。

もう無理…。もう限界…。と感じる先生方に必要な3つのこと

ここからは、「教員はもう無理…。」「もう限界…。」と考えている先生方に必要な3つのことを紹介させていただきます。

① 体を壊してはいけない

健康

まずは「絶対に体を壊してはいけない」ということです。

私は激務により体を壊しました。教員の時には前向きに明るく仕事を行なっていました。

しかし体を壊してからは、激しい動悸や過呼吸に襲われ、近所のコンビニに行くにも命懸けになってしまいました。

教員を辞めて4年が経ち、何とか回復しつつありますが、本当に大変です。

動悸や過呼吸の症状は、倒れるかなり前から出ていました。その時点で早めに休めればよかったのですが、健康診断などでも異常無しだったのでつい無理をしてしまいました。

私のように1度体を壊してしまうと、回復にはとても長い時間がかかります。

「公務員は安定してる」と言いますが、それは健康あってこそです。

健康を損なってしまっては、教員を続けることも、転職をすることもできません。

言いかえれば、健康さえあれば、仕事などどうにでもなります。

加えて

教員は傷病休暇中、手当をもらいながら休むことができます。

これは本当にありがたい制度です。これまで社会に貢献してきた先生方ですので、このような制度を活用し、休息をとるのも良いでしょう。

ぜひこの記事を読んでいただいた先生方には、自身の身体を何より大切にしていただきたいです。

子どもが大切な気持ちはわかります。しかし、別の担任や担当は用意することが可能でも、あなたの身体の替えはありません

1日でも、1週間でも、1ヶ月でも、1年でも。体力と気力が十分回復するまで休んでいただきたいです。

特に

食事・呼吸・睡眠・動悸などに違和感がある人は、「赤信号」だと考えたほうがいいです。

早めに休まないと、取り返しがつかないことになってしまうかもしれません。

② 責任を背追い込まない

休めるものなら休みたいよ…。そんな思いをもつ先生方もいることでしょう。

  • 子どもに迷惑がかかる…
  • 学校に迷惑がかかる…
  • ダメな先生と思われる…
  • 休むくらいなら働いたほうが気楽…。

と考えてしまい、休むことができない先生も、中にはいるでしょう。

そのような責任感は素晴らしいものです。

しかし、そのような責任感が強い先生方こそ、身体を壊す危険が高いのです。

「休め休め」なんて言うと、学校のことを考えない無責任な奴め。と思うかもしれません。

それはその通りです。先生方が休もうと休むまいと、私は一切責任をとりません。

ですが忘れないで下さい。先生方が身体を壊しても誰も責任をとってくれないのです。

 

初めは同情もされますが、1年も経たないうちに職場のお荷物と認定されるでしょう。

周りはいつだってあなたに無責任です。そんなの当然。

だからこそ、自分が勇気をもって決定していかなければならないのです。

補足①

私は休むことをおすすめしたいですが、全ての先生にとってそれが正解ではないでしょう。

「仕事をセーブする」などの選択ができる器用な先生方もいらっしゃると思います。

各々ご判断くださいませ。

補足②

仮に1ヶ月や2ヶ月の病休を取ることができたとしても、家で学校のことが気になりすぎて休めない。ということにもなりがちです。

私もそうでした。休むことはとても難しいことです。

ですができる限り、開き直りって休みましょう

③ 次のことを考える

未来

時間を確保し、一息入れることができたら、次のことを考えていく必要があるでしょう。

方法は大きく分けて2種類です。

  1. 教員を続ける
  2. 教員を辞める

どちらも一長一短です。

個人的には、心身を壊す心配が無いのであれば、教員を続けていくのも良いと思います。

ですが、

  • もう無理
  • 心身を壊す不安がある
  • 教員をやめたらどうなるか不安

などの場合は教員を辞めることを検討するのもアリでしょう。

根拠は私がとったアンケートです。

このように、転職に不安を覚える人は多いのですが、転職の後悔をする人は本当に少ないのです。

また、現在は教員の人気が下がりに下がっているので、「教員に戻る」という選択肢をとることも可能なのです。

以下は私が好きな人生観です。

成功と失敗

結論がどのようになろうとも、一度「自分の人生を見直す」ということは先生・子ども・家族誰にとってもプラスになることでしょう。

転職を考える場合は、「転職エージェント」や「転職サイト」で早めに情報収集をしておくのがよいでしょう。

無料で利用可能です。教員からの転職で失敗しないためにはこれらの利用は必須ですので、登録を検討してみてください。

教員におすすめの転職エージェント・転職サイトをまとめた記事がありますので、参考にして下さい。

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転職サイトと転職エージェント

教員を続ける」と決断した場合でも、これまでの自分の働き方を見直す必要があるでしょう。

  • 自分を犠牲にしすぎた
  • 周りからの評価を求めすぎた
  • 家族に負担をかけすぎた

など、教員をしていくうちに狂ってしまったもの、見失っていたものを1から整理していきましょう。

それができれば、教員を続けながら、持続可能で充実した人生を歩み始めることが可能になるでしょう。

以上、私の経験を元に、「もう無理…。」と感じた時に必要なものを紹介してきました。

この記事が、皆さんの参考になれば幸いです。

このサイトでは、教員からの転職体験談などを数多くまとめていますので、参考にしていただければ幸いです。

ご相談やコメントもお待ちしております。

先生方のご多幸を、心よりお祈り申し上げます。

転職するかしないかはともかく、いろいろな仕事を探すと仕事を見直す機会にもなりますよ。

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